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トップ>コラム一覧> 世界の紅茶の産地を訪ねて – インド ダージリン地区 グームティー茶園(Goomtee)–

産地

世界の紅茶の産地を訪ねて
 – インド ダージリン地区 グームティー茶園(Goomtee)–

2025.12.22

ダージリン、ウバ、アッサム、キーモン(キーマン)・・・。
世界中の様々な土地で作られ、世界中でその土地ならではの飲み方で愛され続けてきた、紅茶。

世界には、無数の種類の紅茶が存在します。
産地の名前がそのまま紅茶の銘柄になっているものがほとんどです。それぞれの産地で個性ある茶葉が生まれるため、どこで生産された茶葉かが重要な印であり、いつしかブランドとなったのでしょう。

nittoh.1909を運営する三井農林は、100年近く前から、紅茶生産に取り組んできました。
本コラムでは、そんな私たちが実際に世界中の紅茶の生産地に赴き、見て、聞いて、感じた紅茶の生産地ごとの空気感を、皆様に少しでもお伝えできればと思います。

今回ご紹介するのは、インド・ダージリンのグームティー茶園(Goomtee)です。

ダージリンという地区について

ダージリン地区の写真

世界一の紅茶生産量を誇ると同時に、世界一の消費国でもあるインド。
そんなインドにあるダージリンは、インド北東部、ヒマラヤ山麓の標高500〜2,000mに位置する産地です。生産量は少ないものの、香味に優れ、紅茶の中では最も価格が高いことで知られています。また、シーズンにより味わいや香り等の特徴が大きく変化します。

ファーストフラッシュのクオリティーシーズンは3月から4月頃までで発酵が浅く、緑茶のように青々とした外観と黄味かかった淡い水色が特徴です。さわやかな甘い香りとフレッシュな味わいを楽しむ新茶です。
セカンドフラッシュのクオリティーシーズンは5月から7月頃までで、1年のうちで最も品質が充実し、芳醇な香りと甘さを感じさせるコク、好ましい渋みを併せ持ちます。水色は淡いオレンジ色をしており、良品にはマスカテルフレーバーと呼ばれる独特の果物香があります。

グームティー茶園(Goomtee)について

ダージリン地区の地図

Goomtee Tea Estate(グームティー茶園)はインド北東部、西ベンガル州ダージリン地方の中南部に位置します。麓のバグドグラ空港からは車で2〜2時間半、Kurseong(クルセオン/カシオン)の町の南東部、Jungpana茶園の隣にあり、Castleton茶園も近いです。開設は1899年、英国人のMr. Henry Montgomery Lenoxによります。彼は同時にJungpanaも開設しており、JungpanaとGoomteeの香味が似ている理由は、互いに隣接していることもありますが、開設者も、使用した茶の実も同一であったからだと想像できます。その後Mr. O’Brienが引き継ぎ、第二次世界大戦後ネパールのRana国王一家が買収しました。1956年にはMr. Mahabir PrashadとKejriwal Familyが買収、現在はKejriwalと50%のシェアを持つMr. Ashok Kumarが管理経営しています(注1)。なおJungpanaのオーナーもKejriwalであり、1954年に買収しています。しかし同じ苗字で縁戚関係にはありますが、経営は異なります。

茶園面積は隣のMohan MajhuaとNarbada Majhua地区を含めて214haあり、年間90トンをGoomteeとMuscatel Valleyという名前で上場しています。Muscatel Valleyは現在有機転換期にあり、2017年には完全有機栽培となる予定です(注2)。Goomteeとはネパール語で“Place of turning”“Corner of the road”という意味で、茶園はSiliguriからKurseongに続くメインロードの急にUターンする曲がり角に位置するため、この名が付けられたのではないかと思われます。中国種の実生が76%と多く、AV2・P312等の品種茶が残りを占めます(注3)。1番茶、2番茶とも香味高いダージリン紅茶を生産しており、世界中にファンが多いです。また茶園内にはGoomtee Resortsという宿泊施設があり、旅行客も築100年を超えるマネージャーのバンガローで茶園生活を体験できます。

茶園の認証はISO、HACCP、Rainforest Allianceを取得しています(注4)

2016年4月
(掲載当時)
2024年10月時点
所在地 Goomtee Tea Garden P.O.
Mahanadi Darjeeling,
West Bengal, India
Goomtee T.E, P.O.
Mahanadi, Darjeeling,
West Bengal, India
茶園面積 300ha 同左
栽培面積 214ha 同左
年間生産量 90トン 同左
従業員数 368人 360人
管理会社 Mahandi Tea Company Private Ltd. 同左

(出典:紅茶会報4月号 2016 No.420)

「グームティー茶園について」は、当社社員が上記出典元に寄稿した「茶園を訪ねて」という記事を再編して掲載しております。

注1)2024年10月時点で、グームティー茶園はAnshuman Kanoria Family が100%管理経営しています。
注2)2024年10月時点では、完全有機栽培になるのは2025年の予定となっています。
注3)2024年10月時点で、中国種の実生76%、アッサム交雑種が20%、クローナル種4%です。クローナル種とは、種から苗木を作り育てる実生(みしょう)の茶樹に対して、特に風味に優れているものや病気や寒さに強いものを選抜し、挿し木で栽培した品種のことをいいます。
注4)2024年10月時点で、グームティー茶園が取得している認証は、ISO22000、HACCP、NPOP、Organic(Maskatel Valley)です。