ディンブラ地区について
紅茶栽培に適した気候風土を持ち、バランスのとれた高品質の紅茶が生産され、セイロンティーとして日本でも親しまれているスリランカ。
そんなスリランカの中にあるディンブラは、中央山岳地帯の西側に広がる高地にあります。水色は明るく鮮やかな紅色で、マイルドで優雅な香りと適度な渋みを伴うバランスのとれた味わいが特徴です。
モレイ茶園について
Moray Tea Estate(モレイ茶園)はディンブラのMaskeliya(マスケリア)にあります。コロンボから東へ158km、車で5時間弱の道程で、仏教徒・イスラム教徒・キリスト教徒にとっての聖地Adams Peak(アダムス・ピーク、標高2,238m)の麓にあり、近くにはMausakelle(マウサケル)貯水池があります。人工貯水池といえども、ちょっとした湖になっており、風光明媚な場所です。Avissawella(アビサウェラ)を経由し、ヌワラエリヤに向かう国道7号線を利用してHatton(ハットン)へ、ここでB149号線を利用して南へ進みDick Oya(ディク オヤ)、 castleri (キャッスルリ)貯水池からmausaker (マウサケル)貯水地に進めば茶園に到着します。他には7号線でKitulgala(キタルガラ)を通り過ぎGinigathhena(ギニガトヘナ)の町を過ぎて少し行ったところから、B71号線を利用しNorton Bridge(ノートンブリッジ)を経由してB328号線から入るルートもありますが、道路状況はハットン経由の方が安心です。
ここMorayも19世紀にコーヒー栽培のために開発されましたが、さび病で継続が困難となり、代わりに茶栽培が始まりました。しっかりとした記録は見つかりませんでしたが、1922年に茶工場ができたということ、また1912年にはオーナーがUplands Ceylon Tea Estate Ltd.に代わったようなので、茶園はこの時期に始まったと推測されます。1967年には水力発電用にマウサケルダムが建設されたため一部の茶園と労働者の家が水面下に消えています。ダムは1983年にオープンし発電を開始しました。また1975年10月の国有化によりSri Lanka State Plantations Corporation(SLSPC)が管理するようになりましたが、国有化失敗後1992年に再び民営化されMaskeliya Plantations PLCのグループに入りました。経営は現在スリランカ大手スーパーArpicoを経営する大手企業RPC Management Servicesが行っています。彼らはMaskeliya Plantationの他にもKegalle(ケガラ)、Namunukula(ナムヌクラ)のPlantationを経営しており大手茶園経営会社の一つです。
茶園は1,133〜1,350mにあり、工場は標高1,235mのマウサケル貯水池畔にあります(注1)。栽培面積は362.28ha、年間569.4トンの紅茶を製造しています(注2)。品質は良好で、毎週のオークションではディンブラ産の紅茶の中で常にトップクラスの価格を付けています。近年CEOの肝いりで、量は多くないですが、100年前より茶園内にある古い茶樹から丁寧に摘んだ生葉を使用して製造した紅茶を“Vintage Tea”として販売し始めました。水色は明るい橙赤色で香味は典型的な昔ながらの花の香りのするディンブラ紅茶となっています。
| 2021年3月 (掲載当時) |
2024年11月時点 |
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| 所在地 | Moray estate, Maskeliya | 同左 |
| 設立 | 1922年 | 同左 |
| 労働者数 | 861人 | 674人 |
| 茶園面積 | 484.54ha | 682.00ha |
| 栽培面積 | 362.28 ha | 340.76 ha |
| 年間生産量 | 569.4トン | 550.0トン |
| 所有会社 | Maskeliya plantation PLC | 同左 |
(出典:日本紅茶協会発行 紅茶会報 3月号 2021 No.479)
「モレイ茶園について」は、当社社員が上記出典元に寄稿した「茶園を訪ねて」という記事を再編して掲載しております。
注1)2024年11月時点で、モレイ茶園の標高は1,118〜1,415mにあり、工場は1,118mにあります。
注2)2024年11月時点で、栽培面積は340.76ha(クローン苗80%、実生20%)です。


















