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トップ>コラム一覧> シュリードワリカ茶園(Shree Dwarika) | インド ダージリン地区 世界の紅茶の産地を訪ねて 

産地

シュリードワリカ茶園
(Shree Dwarika)
 | インド・ダージリン地区
世界の紅茶の産地を訪ねて

2026.6.3

ダージリン、ウバ、アッサム、キーモン(キーマン)・・・。
世界中の様々な土地で作られ、世界中でその土地ならではの飲み方で愛され続けてきた、紅茶。 

世界には、無数の種類の紅茶が存在します。
産地の名前がそのまま紅茶の銘柄になっているものがほとんどです。それぞれの産地で個性ある茶葉が生まれるため、どこで生産された茶葉かが重要な印であり、いつしかブランドとなったのでしょう。
nittoh.1909を運営する三井農林は、100年近く前から、紅茶生産に取り組んできました。
本コラムでは、そんな私たちが実際に世界中の紅茶の生産地に赴き、見て、聞いて、感じた紅茶の生産地ごとの空気感を、皆様に少しでもお伝えできればと思います。

今回ご紹介するのは、インド・ダージリンのシュリードワリカ茶園(Shree Dwarika)です。

ダージリンという地区について

世界一の紅茶生産量を誇ると同時に、世界一の消費国でもあるインド。

そんなインドにあるダージリンは、インド北東部、ヒマラヤ山麓の標高500〜2,000mに位置する産地です。生産量は少ないものの、香味に優れ、紅茶の中では最も価格が高いことで知られています。また、シーズンにより、味わいや香り等の特徴が大きく変化します。

ファーストフラッシュのクオリティーシーズンは3月頃から4月頃までで発酵が浅く、緑茶のように青々とした外観と黄味かかった淡い水色が特徴です。さわやかな甘い香りとフレッシュな味わいを楽しむ新茶です。
セカンドフラッシュのクオリティーシーズンは5月頃から7月頃までで、1年のうちで最も品質が充実し、芳醇な香りと甘さを感じさせるコク、好ましい渋みを併せ持ちます。水色は淡いオレンジ色をしており、良品にはマスカテルフレーバーと呼ばれる独特の果物香があります。

シュリードワリカ茶園(Shree Dwarika)について

ダージリンの地図

Shree Dwarika Tea Estate(シュリードワリカ茶園)はインド北東部、西ベンガル州ダージリンにあります。麓のバグドグラ空港へはコルカタから1時間、ニューデリーからは2時間のフライトです。バグドグラ空港から茶園までは車を利用して4〜5時間で到着します。ダージリンの町からは北に8km、車で30分と比較的近いです。隣接する茶園には同じChamongグループ所有のSoomと、Jay Shreeが経営するPuttabongがあります。

プッシンビン茶園の写真

もとは1860年代に設立された歴史ある茶園ですが、20世紀末に経営が行き詰まり11年ほど放置されていました。2006年にLohiaグループのChamong Teaがこの茶園を購入し、Vah Tukvarと呼んでいました茶園をShree Dwarikaと改名し再生させました。Dwarikaとはグジャラート州にありますヒンドゥー教の有名な聖地で、オーナーのLohia氏が偶々そこへ巡礼滞在中にこの茶園を取得できましたとの連絡があり、聖地の名前にShreeという富裕の神の名をつけて決めたそうです。
1959年まではLebong Tea Companyが経営し、ダージリンの中でも優良茶園でした。その後Sasitara Tea Companyに移りましたが行き詰まり、1972年からは中央政府が経営するTea Trading Corporation of India(TTCI)が引き継ぎました。しかしTTCIも、最後には茶園労働者に食料の配給や賃金の支払いもできなくなり、1995年までには放置茶園となってしまいました。2006年1月にChamongが引き継ぎましたが、その時には工場、マネージャー住居、設備は破壊され、茶園には不法占有者が住み着きました。
Chamongは再開に向け雑草を取り除き、茶樹の台刈り、改植等を始め、以前働いていた751名の労働者のうち200名を再雇用しました。マネージャーの住居は2012年に新築、工場も2015年に完成させています。茶葉生産は、2007年には隣のSoom工場で年25トン製造していましたが、2020年には新工場で85トンまで製造できるようになりました。灌漑設備も旱魃被害に遭いやすい40haに導入し、今後さらに30ha追加する予定とのことです。また茶園内で年間6万本の苗木を育て改植・新植をしており、台刈りも定期的に実施、10年後には120トン以上の茶葉を生産できるように計画しているといいます。
有機栽培を実践し優良品種の導入、灌漑施設の設置など、Chamongが引き継いでから品質は確実に良くなっており、今後注目の茶園です。

認証は有機、Fair Trade、ETP、HACCPを取得しています(注1)

2021年4月
(掲載当時)
2025年7月時点
所在地 Shree Dwarika Tea Estate,
P. O. North Point,
Darjeeling, West Bengal, India
同左
茶園面積 450ha 507ha
栽培面積 200ha 184.84ha
年間生産量 85トン 同左
従業員数 300人 同左
所有会社 Chamong Tea(Lohia group) Chamong Tee Exports Pvt. Ltd.

(出典:紅茶会報4月号 2021 No.480)

「シュリードワリカ茶園について」は、当社社員が上記出典元に寄稿した「茶園を訪ねて」という記事を再編して掲載しております。

注1)2025年7月時点で、シュリードワリカ茶園が取得している認証は、NPOP、NOP、EU、JAS、 Fair Trade、ETP、ISO 22000です。