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トップ>コラム一覧> サングマ・トゥルザム茶園(Sungma & Turzum) | インド ダージリン地区 世界の紅茶の産地を訪ねて 

産地

サングマ・トゥルザム茶園
(Sungma & Turzum)
 | インド・ダージリン地区
世界の紅茶の産地を訪ねて

2026.8.3

ダージリン、ウバ、アッサム、キーモン(キーマン)・・・。
世界中の様々な土地で作られ、世界中でその土地ならではの飲み方で愛され続けてきた、紅茶。

世界には、無数の種類の紅茶が存在します。
産地の名前がそのまま紅茶の銘柄になっているものがほとんどです。それぞれの産地で個性ある茶葉が生まれるため、どこで生産された茶葉かが重要な印であり、いつしかブランドとなったのでしょう。
nittoh.1909を運営する三井農林は、100年近く前から、紅茶生産に取り組んできました。
本コラムでは、そんな私たちが実際に世界中の紅茶の生産地に赴き、見て、聞いて、感じた紅茶の生産地ごとの空気感を、皆様に少しでもお伝えできればと思います。

今回ご紹介するのは、インド・ダージリンのサングマ・トゥルザム茶園(Sungma & Turzum)です。

ダージリンという地区について

世界一の紅茶生産量を誇ると同時に、世界一の消費国でもあるインド。

そんなインドにあるダージリンは、インド北東部、ヒマラヤ山麓の標高500〜2,000mに位置する産地です。生産量は少ないものの、香味に優れ、紅茶の中では最も価格が高いことで知られています。また、シーズンにより、味わいや香り等の特徴が大きく変化します。

ファーストフラッシュのクオリティーシーズンは3月頃から4月頃までで発酵が浅く、緑茶のように青々とした外観と黄味かかった淡い水色が特徴です。さわやかな甘い香りとフレッシュな味わいを楽しむ新茶です。
セカンドフラッシュのクオリティーシーズンは5月頃から7月頃までで、1年のうちで最も品質が充実し、芳醇な香りと甘さを感じさせるコク、好ましい渋みを併せ持ちます。水色は淡いオレンジ色をしており、良品にはマスカテルフレーバーと呼ばれる独特の果物香があります。

サングマ・トゥルザム茶園(Sungma & Turzum)について

ダージリンの地図

Sungma & Turzum Tea Estate(サングマ・トゥルザム茶園)はインド北東部、西ベンガル州ダージリン地方のRungbong Valley(ロンボンバレー)に位置します。バグドグラ空港からは車で2時間半、ネパール国境近くのMirik Roadを北に向かい、途中Thurbo茶園の工場から東へ下りRungbong橋を渡ればたどり着きます。茶園は標高976〜1,585m、工場は1,433mにあります。SungmaとTurzumの両茶園は隣接しており以前は別々に工場を持っていましたが、1934年に起きた地震でSungmaの工場が大きな被害にあったため、製茶をTurzumの一工場で行うようになりました。その後両茶園は合併しましたが、市場では今でも2つの茶園名で上場されており、品質の良いものはSungmaの名前で流通しています。

サングマ・トゥルザム茶園の写真

Sungmaの名の由来はチベット語の方言“Sanga-Maru”から来ており「キノコが豊富に生育している場所」を意味します。またTurzumは「バザールが毎週開催される場所」です。この地区は行政上ではPokhariabongでありますが、ダージリン茶の区分ではRungbong Valleyとなります。ちなみにRungbongは、この辺りの標高2,000m以上に生育している針葉樹の名前を由来としています。
茶園は1863〜1868年に英国人により開かれました。その後二度所有者を変え、1991年に現在のJayshreeグループに渡り現在に至っています。JayshreeはTataと並ぶインドの巨大財閥Birlaの系列会社でダージリン、アッサム、ドアーズ、南インド、東アフリカに合計30近い茶園を経営しています。

サングマ・トゥルザム茶園の写真

ダージリンではPuttabong、Risheehat、Singbulli、Balasun茶園等を所有し、アッサムでもMangalam、Nanorhabi、Towkok等の優良茶園を経営しています。茶樹の88%は実生でChina(中国種)、China Hybrid(中国雑種)が栽培されています。これら中国品種から製造される紅茶は香りが強く品質が良いとされており、Sungmaの品質的な優位性はこれらの茶樹によるものではないかと推測されます。またAV2、B-157、P-312、TKD-78といった品種茶樹も12%と多くはないですが生育されています。栽培面積は281.95haとダージリンとしては比較的大きな茶園ですが有機栽培のため年間生産量は140トンと多くはありません。品質的には2番茶ではマスカットフレーバーを有する典型的なダージリン紅茶が製造されていますが、近年は火香の強い紅茶も生産しています。

茶園の認証はFair Trade、ETP、RA、HACCP、UTZ、Organic(NPOP、NOP、JAS)を取得済みです(注1)

2018年7月
(掲載当時)
2026年4月時点
所在地 (Sungma Tea Estate)P.O. West
Pokhariabong -734216, District Darjeeling,
West Bengal, India
Sungma & Turzum Tea Estate,
P.O- Pokhariabong, Dist- Darjeeling - 734216,
West Bengal, India
茶園面積 481.02 ha 同左
栽培面積 281.95 ha 272.75 ha
年間生産量 140.00トン 112.20トン
従業員数 1,032 人 同左
所有会社 Jay Shree Tea & Industries Ltd. 同左

(出典:紅茶会報7月号 2018 No.447)

「サングマ・トゥルザム茶園について」は、当社社員が上記出典元に寄稿した「茶園を訪ねて」という記事を再編して掲載しております。

注1)2026年4月時点で、サングマ・トゥルザム茶園が取得している認証は、Fairtrade、Rain Forest、ISO 22000です。