ダージリンという地区について
世界一の紅茶生産量を誇ると同時に、世界一の消費国でもあるインド。
そんなインドにあるダージリンは、インド北東部、ヒマラヤ山麓の標高500〜2,000mに位置する産地です。生産量は少ないものの、香味に優れ、紅茶の中では最も価格が高いことで知られています。また、シーズンにより、味わいや香り等の特徴が大きく変化します。
ファーストフラッシュのクオリティーシーズンは3月頃から4月頃までで発酵が浅く、緑茶のように青々とした外観と黄味かかった淡い水色が特徴です。さわやかな甘い香りとフレッシュな味わいを楽しむ新茶です。
セカンドフラッシュのクオリティーシーズンは5月頃から7月頃までで、1年のうちで最も品質が充実し、芳醇な香りと甘さを感じさせるコク、好ましい渋みを併せ持ちます。水色は淡いオレンジ色をしており、良品にはマスカテルフレーバーと呼ばれる独特の果物香があります。
タルボ茶園(Thurbo)について
Thurbo Tea Estate(タルボ茶園)はインド北東部、西ベンガル州ダージリン地方の玄関口に位置し、バグドグラの飛行場からは車で約50km、2時間ほどで到着します。ネパール国境を通るMirik(ミリック)道路沿いにあり、Mirikの町を過ぎれば工場はすぐです。しかしダージリンの町まではここからさらに50kmあり、約2時間かかります。ちなみにコルカタからの距離は615kmとのことです。
茶園はネパール国境に接しており、19世紀初めに起こった英・ネパール戦争時には、英国軍がここを野営地としてキャンプしていました。現地語でCamps、Tentsのことを“Tamboo”といい、これが変化してThurboになったといわれています。茶園創設は1872年、当初はNigalayとBakhimという2つの茶園に分かれており、ネパール国境に近いBakhimには今も政府関係の書類が残っているそうです。隣接する茶園にはPhugri、Okayti、Gopaldharaがあります。
茶園の標高は1,036〜1,768m、工場は1,500mにあります。茶園面積は817.53ha、うち栽培面積は488.44haで、生産量は270トンとダージリンの中では大きな茶園です。茶樹は実生(China、Assam Hybrid)とAV2などの品種が栽培されています。
茶園には“52 Dhoka”(52のドア)で知られる大きなバンガローがあります。昔、敵対していたネパールの王が同じく52の扉がある大きな宮殿を持っており、同じ数では縁起が悪いと、一つのドアは常に締め切っているとのことです。今でもバンガローは52 Dhokaと呼ばれています。また、このバンガローはマネージャーの娘がデザインし、船の形をしていました。そのためマネージャーは後に“Jahaji Shaab”(Ship Gentleman)、つまり「船の英国紳士」といわれるようになりました。
茶園には1901年に設置された古い水力発電機があり、今も稼働しています。100年以上前に、こんな人里離れた場所に導入されたことには驚かされます。
現在、茶園はGoodricke Groupが所有しています。GoodrickeはCastleton、Margaret’s Hope等のダージリン茶園のほか、アッサム、ドアーズにも多くの茶園を所有しています。また、親会社であるCamellia PLCはケニア、マラウイ、バングラデシュ等にも茶園を持ち、グループ全体で年間約8万トンもの茶を生産する大生産者です。
茶園の認証はRA、UTZ、FSSC22000を取得済みです。(注1)。
| 2018年8月 (掲載当時) |
2026年4月時点 |
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| 所在地 | Thurbo Tea Garden, Mirik-734214, District Darjeeling, West Bengal, India |
同左 |
| 茶園面積 | 817.53 ha | 同左 |
| 栽培面積 | 488.44 ha | 同左 |
| 年間生産量 | 270トン | 240トン |
| 従業員数 | 1,763 人 | 1,765 人 |
| 所有会社 | Goodricke Group Ltd. (Under Camellia PLC,U.K.) |
同左 |
(出典:紅茶会報8月号 2018 No.448)
「タルボ茶園について」は、当社社員が上記出典元に寄稿した「茶園を訪ねて」という記事を再編して掲載しております。
注1)2026年4月時点で、タルボ茶園が取得している認証は、Rain Forest、FSSC22000です。
















