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トップ>コラム一覧> タルボ茶園 | インド ダージリン地区 世界の紅茶の産地を訪ねて 

産地

タルボ茶園
(Thurbo)
 | インド・ダージリン地区
世界の紅茶の産地を訪ねて

2026.9.7

ダージリン、ウバ、アッサム、キーモン(キーマン)・・・。
世界中の様々な土地で作られ、世界中でその土地ならではの飲み方で愛され続けてきた、紅茶。

世界には、無数の種類の紅茶が存在します。
産地の名前がそのまま紅茶の銘柄になっているものがほとんどです。それぞれの産地で個性ある茶葉が生まれるため、どこで生産された茶葉かが重要な印であり、いつしかブランドとなったのでしょう。
nittoh.1909を運営する三井農林は、100年近く前から、紅茶生産に取り組んできました。
本コラムでは、そんな私たちが実際に世界中の紅茶の生産地に赴き、見て、聞いて、感じた紅茶の生産地ごとの空気感を、皆様に少しでもお伝えできればと思います。

今回ご紹介するのは、インド・ダージリンのタルボ茶園(Thurbo)です。

ダージリンという地区について

世界一の紅茶生産量を誇ると同時に、世界一の消費国でもあるインド。

そんなインドにあるダージリンは、インド北東部、ヒマラヤ山麓の標高500〜2,000mに位置する産地です。生産量は少ないものの、香味に優れ、紅茶の中では最も価格が高いことで知られています。また、シーズンにより、味わいや香り等の特徴が大きく変化します。

ファーストフラッシュのクオリティーシーズンは3月頃から4月頃までで発酵が浅く、緑茶のように青々とした外観と黄味かかった淡い水色が特徴です。さわやかな甘い香りとフレッシュな味わいを楽しむ新茶です。
セカンドフラッシュのクオリティーシーズンは5月頃から7月頃までで、1年のうちで最も品質が充実し、芳醇な香りと甘さを感じさせるコク、好ましい渋みを併せ持ちます。水色は淡いオレンジ色をしており、良品にはマスカテルフレーバーと呼ばれる独特の果物香があります。

タルボ茶園(Thurbo)について

ダージリンの地図

Thurbo Tea Estate(タルボ茶園)はインド北東部、西ベンガル州ダージリン地方の玄関口に位置し、バグドグラの飛行場からは車で約50km、2時間ほどで到着します。ネパール国境を通るMirik(ミリック)道路沿いにあり、Mirikの町を過ぎれば工場はすぐです。しかしダージリンの町まではここからさらに50kmあり、約2時間かかります。ちなみにコルカタからの距離は615kmとのことです。

タルボ茶園の写真
タルボ茶園の工場

茶園はネパール国境に接しており、19世紀初めに起こった英・ネパール戦争時には、英国軍がここを野営地としてキャンプしていました。現地語でCamps、Tentsのことを“Tamboo”といい、これが変化してThurboになったといわれています。茶園創設は1872年、当初はNigalayとBakhimという2つの茶園に分かれており、ネパール国境に近いBakhimには今も政府関係の書類が残っているそうです。隣接する茶園にはPhugri、Okayti、Gopaldharaがあります。
茶園の標高は1,036〜1,768m、工場は1,500mにあります。茶園面積は817.53ha、うち栽培面積は488.44haで、生産量は270トンとダージリンの中では大きな茶園です。茶樹は実生(China、Assam Hybrid)とAV2などの品種が栽培されています。
茶園には“52 Dhoka”(52のドア)で知られる大きなバンガローがあります。昔、敵対していたネパールの王が同じく52の扉がある大きな宮殿を持っており、同じ数では縁起が悪いと、一つのドアは常に締め切っているとのことです。今でもバンガローは52 Dhokaと呼ばれています。また、このバンガローはマネージャーの娘がデザインし、船の形をしていました。そのためマネージャーは後に“Jahaji Shaab”(Ship Gentleman)、つまり「船の英国紳士」といわれるようになりました。

タルボ茶園の写真
タルボ茶園のバンガロー

茶園には1901年に設置された古い水力発電機があり、今も稼働しています。100年以上前に、こんな人里離れた場所に導入されたことには驚かされます。

現在、茶園はGoodricke Groupが所有しています。GoodrickeはCastleton、Margaret’s Hope等のダージリン茶園のほか、アッサム、ドアーズにも多くの茶園を所有しています。また、親会社であるCamellia PLCはケニア、マラウイ、バングラデシュ等にも茶園を持ち、グループ全体で年間約8万トンもの茶を生産する大生産者です。

タルボ茶園の写真

茶園の認証はRA、UTZ、FSSC22000を取得済みです。(注1)。

2018年8月
(掲載当時)
2026年4月時点
所在地 Thurbo Tea Garden, Mirik-734214,
District Darjeeling,
West Bengal, India
同左
茶園面積 817.53 ha 同左
栽培面積 488.44 ha 同左
年間生産量 270トン 240トン
従業員数 1,763 人 1,765 人
所有会社 Goodricke Group Ltd.
(Under Camellia PLC,U.K.)
同左

(出典:紅茶会報8月号 2018 No.448)

「タルボ茶園について」は、当社社員が上記出典元に寄稿した「茶園を訪ねて」という記事を再編して掲載しております。

注1)2026年4月時点で、タルボ茶園が取得している認証は、Rain Forest、FSSC22000です。