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トップ>コラム一覧> 産地:「青い山」ニルギリで育つ紅茶【前編】

産地

「青い山」ニルギリで育つ紅茶

2020.12.7

紅茶と一口に言っても産地はさまざま。産地が違えば、茶葉が育つ気候も味わいも飲まれ方も変わってくる。今回は、わたしが南インドに行ってきた話をしようと思う。

海も山も豊かな南インド。
「青い山」ニルギリで、
爽やかな風味の紅茶が育つ

1.紅茶の産地いろいろ  2.青色が美しいニーラクリンジの花々

南インドは、海水浴やダイビングが楽しめる、世界でも有数のビーチリゾートを持ち、バナナ、ココナッツ、香草が育つ自然豊かな土地だ。紅茶で有名なニルギリは、標高1,000〜2,200mの高原に位置する。ニルギリ(Nilgiri)とは現地語で「青い山」の意味。

「ニーラクリンジ(Neelakurinji)」という花が、12年に一度山一面を青く染めることから来ている。 ポーク海峡を隔ててスリランカと相対するこの地では紅茶の風味も北インドよりスリランカに近く、ハイグロウン(高地産)らしい爽快な渋みと香気を持った茶葉が育つ。

今回の旅程

地図を拡大してみよう。
北から、避暑地でも有名な北のワヤナード、ニルギリ、アナマライス、ムナール、ヴァンディペリヤール。 これらはみな紅茶の産地だ。今回はニルギリから南に車で8時間ほど下ったムナールまで足を運んだ。

地図

山の中に点在する街、
茶園で完結する暮らし。
お茶は人々の日常と共にある

ふもとの街に並ぶお店と茶園に向かう風景

極彩色の看板がひしめく中心街。車やバイクの往来は激しく、活気に満ち溢れている。そんなふもとの喧噪を離れ、車で1時間も行くと開けた山上の景色が現れる。目の前に広がる茶園から風に乗り爽やかな香りが漂ってくる。しばらく道なりに進むと、小さな街が現れた。茶園のそばには必ず街がひとつあり、それが頂上まで幾つも続く。

茶園の従業員には、この街から茶園に通う人もいれば茶園の中に住んでいる人もいる。大茶園ともなると、学校や生活に必要な店も茶園の中に揃う。茶園自体がいわばひとつの村であり、茶園はそこに暮らす人々に対して社会的責任を負う存在なのである。

旅人プロフィール

紅茶/日本茶インストラクターで、2児の父。
「大切なことは現地にある」をモットーに、世界の茶園を渡り歩く。
そして現地では料理やビールもしっかり堪能するのだ。

写真