紅茶/日本茶インストラクターで、2児の父。
「大切なことは現地にある」をモットーに、世界の茶園を渡り歩く。
そして現地では料理やビールもしっかり堪能するのだ。
紅茶と一口に言っても産地はさまざま。産地が違えば、茶葉が育つ気候も味わいも飲まれ方も変わってくる。今回は、わたしが南インドに行ってきた話をしようと思う。
海も山も豊かな南インド。
「青い山」ニルギリで、
爽やかな風味の紅茶が育つ

南インドは、海水浴やダイビングが楽しめる、世界でも有数のビーチリゾートを持ち、バナナ、ココナッツ、香草が育つ自然豊かな土地だ。紅茶で有名なニルギリは、標高1,000〜2,200mの高原に位置する。ニルギリ(Nilgiri)とは現地語で「青い山」の意味。
「ニーラクリンジ(Neelakurinji)」という花が、12年に一度山一面を青く染めることから来ている。 ポーク海峡を隔ててスリランカと相対するこの地では紅茶の風味も北インドよりスリランカに近く、ハイグロウン(高地産)らしい爽快な渋みと香気を持った茶葉が育つ。