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トップ>コラム一覧> カルチャー:紅茶とペアリング【中編】

カルチャー

紅茶とペアリング

色・味・香りを言語化する
紅茶とスパイス

前編ではペアリングがどういうものかと、身近なペアリングについてご覧いただきました。中編では、紅茶の特徴を表現するコミュニケーションツール「キャラクターホイール」をご紹介します。

監修:三井農林株式会社 R&Dグループ
大野敦子

紅茶の香り成分はおよそ600種類

紅茶と一言で言っても、産地や気候風土、発酵時間などの作り方によって、それぞれ香味の特徴が変わります。紅茶の香り成分はなんと600種類ほどもあるといわれ、その組み合わせで、多彩な香りを感じているのです。

香料などをつけていない茶葉なのに花や果実の匂いがするのは、その花や果実とその紅茶が、共通した香り成分を持っていたり、香り成分のバランスが似ているから。

例えばレモンに含まれている香り成分が入っている紅茶は、レモンそのものが入っている訳ではないのに、紅茶からレモンの香りがするように感じられるのです。

キャラクターホイール

そんな香味豊かな紅茶のおいしさについて、具体的にどんな味でどんな香りなのか、言葉で説明する難しさをずっと感じていました。例えば華やかな香り、爽やかな香りといっても、分かるようで分からない。お茶を的確に評価し、人に伝えるには、どうしたらいいのか。

それには共通言語が必要だということで、私たちは紅茶を評価、表現するコミュニケーションツールを作りました。それが「キャラクターホイール」です。

キャラクターホイール

円の4分の3が香りについて、4分の1が風味を含む味わいと、水色(すいしょく)の表現です。水色については5段階でだいたい説明でき、味わいに関しても意外とシンプル。この図からも、紅茶は香りの表現が多いことが分かります。

まず傾向ごとに大きくグループ分けして、グリーン系の香りだったらこのお茶は若草のような香りがあるね、フルーティーな香りはレモンのような感じだねと、外側に書いてある具体的な用語で説明できます。

海外にはこれと似たフレーバーホイールがありますが、現地ではよく食べられているけれど、私たちには馴染みのないハーブなどで香りを表現していました。ピンとこない部分も多くあったので、自分たちで作るものは日本でよく使われる言葉でと、普段食べる機会の多いものや、嗅いだことのある身近なものから用語を選びました。

紅茶とメガネ

ご家庭でもぜひ紅茶を飲む時に、この紅茶はこの中だったらこの香りかなと、意識しながら味わってみてください。それぞれの紅茶の香味特徴を、キャラクターホイールを使って具体的に把握すると、フードペアリングの相性も考えやすくなります。

「この紅茶だったら、この香りが感じられるのでこういう料理に合いそうだな。」
「この食べ物にはこんな要素があるから、この香りの紅茶を合わせてみよう。」
そんな風に考えてみることで、多くの気付きが生まれると思います。

後編では紅茶のペアリングのルールと、紅茶の種類ごとの特徴を併せて考えてみましょう。組み合わせによって、意外な味を引き出せます。どうぞお楽しみに。